「菊炭の産地と職人が違うとこうも違う」
同じ椚の菊炭であっても、炭窯、焼き方が違いますと、写真の炭の様に違いがはっきりと分かります。
写真の炭は、全て風炉用茶の湯炭で、左上から、胴炭、丸毬打、割毬打、割管、管炭、添炭の順になります。
左側が九州某所で焼かれた菊炭、右が池田炭です。同じ椚の菊炭であるにもかかわらず、炭窯、焼き方、焼き手が違いますと、写真の様に違いがハッキリと出るので御座います。そして菊割れの入り方も全然違います。
池田炭の炭焼き職人さんの技です。
椚の菊炭の生産は、池田炭に関して申し上げますと、昔から、無秩序に木を伐採して、炭を生産していた訳ではありません。
池田炭の茶の湯炭は、樹齢7~8年のものがいいのでして、そして椚は、幹を残して切りますと、その切った幹から、また新たに椚が再生されるのす。
先人は伐採する椚林を、毎年場所を変え、8年後にまた最初に切ったところに戻り、そこで育った8年物の椚をまた切るのです。
こういった椚林を八か所持っておりますので、毎年樹齢8年物が手に入れることが出来る訳ですよく考えられたシステムなんですね。
ですから自然環境保護の観点からでも、森林破壊をしている訳でもないのです。リサイクル、リユースが、もう既に昔から椚林においては、循環型社会が形成されています。
椚は再生するからと言って、そのまま8年間放置している訳ではありません。良い池田炭を作るには、いい椚を育てなくてはいけません、草刈りや、枝打ちなど、椚にとって常に環境を整えないといけないのです。そしてやっと良い椚が育ち、それを炭にし、やっと池田炭になります。
ですから、池田炭になるまでに、8年という時間と労力がつぎ込まれています。よって池田炭は少々いいお値段に。
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